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第2回−「職場のうつ」

[基礎編]職場のうつを少しでも早くみつけるために!

  ○ 月に一度はこころの健康チェック

「今、あなたの体重は何キロですか?」と言う質問をすればほとんどの人が答えられるのに、「今、あなたのこころは健康ですか?」と言う質問に戸惑う人は多いと思います。
また、企業側も社員のからだが健康かどうかについては健康診断を実施していますが、こころの健康に対しては十分な取り組みがなされていないのが現状です。
こころはからだよりももっと反応が現われやすいため、月に一度はきちんとセルフチェックをすることが大切です。
今はインターネットなどを利用して簡単なセルフチェックができます。これを社内のイントラネットのシステムの中に入れておき、社員が個人でセルフチェックできる環境をつくることも大切な取り組みです。
UTU-NETの中にもセルフチェックがありますので、それを利用するのもよいでしょう。

(セルフチェックはこちら⇒http://www.utu-net.com/self/click

食べ過ぎ、飲み過ぎが続いたときに、体重計に乗ってその増減を確かめます。太っていれば少し節制するし、太ってなければ安心できます。
こころのセルフチェックも同じです。最近疲れを感じるようになった、どうも気分がふさぎがちであると異常を感じたときに確かめて、異常があれば早めにケアすることが大切です。「何かおかしいが・・・」と思いながらもそのまま放置すると、入院を要するような重大な事態になってしまいます。


  ○ ミスが増えた、残業が増えた・・・こんな社員には注意!

うつのチェックポイントとして、「気分の落ち込み」と「興味・関心の低下」がありますが、会社ではプライベートな部分で接することが少ないためこれらを指標としてみることは難しいかもしれません。
そのため職場では、「集中力の低下」「判断力の低下」をうつの警告サインとしてみるとよいでしょう。よく、うつを発症した患者さんの家族や会社の方から「あまりにも残業が多く、過労であった」ということを聞きますが、残業時間の増加というのは、うつを引き起こす原因という側面だけでなく、うつ症状(集中力や判断力の低下など)による結果であることも意外と多いのです。
残業が多く過労になって、うつを発症したのではなく、うつによって集中力や判断力が落ちているために仕事の効率が落ち、残業が増えているのです。そのため、与えられている仕事の量は変わらないのに残業時間が急に増えてきた社員がいたら、すでにうつを発症している可能性もあるため注意が必要になります。


職場の中で、最近様子がおかしい・・・と気になる社員がいる場合は、
是非、この、職場の簡単うつチェック!をやってみてください。
click


  また、仕事でつまらないミスが続いた社員に対して、「最近、ミスが多いよ。集中してないからだよ!」などと言ったことはありませんか?その、集中してない、つまりは集中できないことがうつの状態なのです。今までならミスしなかったようなことに対して、ミスをしてしまう、すごく大きなプロジェクトを成功させていた社員が書類の簡単な記入を間違える、といったように、これまで当たり前にできていたことができない状態になっている社員がいたら、その原因の一つとしてうつを疑う必要があります。




社員の仕事に対するパフォーマンスが低下した(残業が増えた、ミスが増えた)、それは、社員の努力が足りないのではなく、うつなどの脳の異常によって努力できない状態となっていることに、誰よりも早く気がついてあげてください。

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